『渦と記憶』
能勢伊勢雄・植田信隆コラボレーション展



好評を博しています
能勢伊勢雄・植田信隆コラボレーション展『渦と記憶』の展覧会が、
カスヤの森現代美術館にて開催中!!

" The Whirlpool and Memory "
Collaborated with Iseo Nose and Nobutaka Ueda
Iseo Nose ; "Yu-Zu" Conceptual Charts Nobutaka Ueda ; Photo and Computer Graphics.


展覧会会場入り口この能勢伊勢雄+植田信隆コラボレーション展『渦と記憶』展は、「渦」をテーマに作品を創り続けてきた植田氏からテーマを戴き、能勢が「渦」にまつわる記憶を「遊図」としてまとめたコラボレーション展です。能勢が、時間と空間を縦横無尽に横断しながら概念を結びつけて" 遊図 " と呼ばれる独特なフローチャートを作り、このコンセプチュアルなアートにまで高められた”遊図”に、植田氏が”写真とCG”によってイメージを添えるという形式で、展覧会は構成されています。本展覧会は、アーヴィン・ラズロとデイヴィッド・ボームに捧げられました。宇宙の記憶は、渦のアナロジーの中で語られ、その形態は運動、思想、内的ヴィジョンなどをひきこんで、人類の”記憶”を内蔵化していきます。それは、記憶をテーマにした”渦”を巡る物語。そして、宇宙に刻印された渦の映像とその中に織り込まれた記憶の編集化、あるいは 、「ちょっと尖った大人のための渦についての絵本」とお考えいただけたらと思います。

展示風景
2008年に東京で公開され、好評を博しました能勢伊勢雄+植田信隆コラボレーション『渦と記憶』展がカスヤの森現代美術館で公開されます。カスヤの森現代美術館はヨーゼフ・ボイス作品の収集とコンセプチュアル・アートの収蔵で有名な美術館です。ご存知だとは思いますが、ボイスはシュタイナーの影響を強く受けた作家です。この『渦と記憶』の一部が我が国で初めて開催された『ルドルフ・シュタイナーと芸術』展に選出された経緯を持っていることを考え併せると、目に見えない必然を感じます。見逃されている方々は、ぜひこの機会にご鑑賞くださいますようお奨めいたします。



ボイス常設展示入り口から会場:カスヤの森現代美術館(Tel.046-852-3030)

http://www.museum-haus-kasuya.com/

会期:6月6日~7月25日(月・火曜休館)
時間:10:00~18:00(入館17:30迄)

【オープニングパーテイ】
展覧会初日の6月6日(日曜) 14:00~から開催された、特別イベントとして第63回文化庁芸術祭参加作品に選定された『ASCENTION SPECTACLE』の作曲者であり奏者であるJINMO氏による自然倍音完全音階の演奏を聴いていただきました。

【特別講演会】
美術評論家:石川翠氏の能勢伊勢雄+植田信隆展に寄せられた、特別講演会『プサイの鳥は、どこにいる? 追悼 松澤宥「琥珀の<羊水未来>:マツザワユタカと、わたしたち」』を展覧会会期中の7月10日(日)13:00~開催します。この講演会はコンセプチュアル・アーチスト松澤宥作品の収集でも有名なカスヤの森現代美術館にふさわしい形で、『渦と記憶』展のテーマと交錯させて実施されます。必聴の講演会ですので、ぜひご参加ください。

※「遊図」を簡単に説明いたしますと、「遊図」とは領域を横断し概念を結び付ける「知図」(地図)のことです。それは能勢がObject Magazine『遊』の編集者・松岡正剛氏との交流の中で、「遊図」という概念に出逢い、長い時間をかけて新たなコンセプチュアル・アートへと発展させて来たものです。

T.A.M.(トヨタアートマネジメント)のWEBサイト内のブログに

【横須賀「カスヤの森現代美術館」で能勢伊勢雄さんに会えた日】
というタイトルで、T.A.M.の事務局の方々が訪れた際のコラムが掲載されています。

URL↓
http://www.nettam.jp/blog/2010/06/post-39/

~「渦と記憶 能勢伊勢雄・植田信隆コラボレーション展」に寄せて~ 石川 翠

美術の新たな旅 次なる<神>を探して
 現在、カスヤの森現代美術館(神奈川県横須賀市)で開催中の「渦と記憶」展が、現代美術のさらに先を行く美、また次なる文明のスタイルを指し示す先鋭的な試みとして関心を集めている。 壁面を飾るのは、「遊図」と呼ばれるピクトグラフにCG作品を組み合わせた15対ほどの奇妙なチャート(海図)だ。岡山市在住の能勢伊勢雄氏(1947年~)制作の「遊図」は、人間が産みだした膨大な観念・思想のわたつみから持続可能な未来の種子を選りすぐって系譜化し、視覚的に編集したもの。これを基に広島市在住の植田信隆氏(1957年~)が写真をデジタル処理して創りあげたのが、渦をフロートさせる、自然の透視図のような瞑想的な画像たち。図と影像の協奏曲。こうした表現をどうとらえたらいいのだろう? 近代とは宗教的な感受性が衰退する一方で、自然科学的な価値観が急速に蔓延した時代だろう。効率性や実証性などを優先する風潮の中、美術もまた己を見失い、美術のための美術へと内向化していった。 宗教や芸術などの精神文化を切り捨て、物質文明へと舵を切った近代。そのほころびがとり返しのつかない形で露呈したものこそ、アウシュヴィッツとヒロシマ=ナガサキ原爆の惨劇に他なるまい。それは高度な知性がヒューマニズムの破産に、地球環境の毀損に手を貸すという悪夢の体験だった。 能勢、植田両氏が私淑する特異な芸術家、長野県下諏訪町生まれの松澤宥(1922年~2006年)は、宇宙(世界)を物質ととらえる近代的な世界観に別れを告げるべく、「オブジェ(人間の進化=宇宙との合一を妨げるもの)を消せ」というメッセージを発したことで知られる。概念芸術の世界的な先駆者とされるが、80年代に至ると詩と美術と科学と神道が融合した「量子芸術」に行き着いた。虫や湖や宇宙人にさえ通じる芸術を切望する彼の発想の底には、宇宙大の巨大なアニミズムが潜んでいるようだ。 松澤の仕事が告げるように、美術が世界と人間の関係修復に向かうとき、その導きの糸になる知性の運動の一つが、等身大の地上を離れて、原子から星雲に至る万象に働く<分母>を究めようとする現代物理学の立場だろう。 現代物理学が粒子の非物質的なふるまいを説明する量子の概念を媒介に、20世紀初頭から宇宙を統合する作業を進めてきたことはよく知られている。この仕事は1980年代に入るや、物質に限らず精神現象すらも量子の一つの状態とする発想へと飛躍し以後、量子論は生命・非生命、地球・宇宙、物質・精神を橋渡しする公約数として、科学の垣根を超えて脚光を浴び始めた。 こうした動向を帆に受けて、思想家アーヴィン・ラズロは生命情報を記憶するDNA同様、宇宙もまた開闢以来の全歴史を諳んじた生きた「記憶」庫に例えられると述べた。理論物理学者のディヴィッド・ボームは、その「記憶」システムが無限に繰り込まれた「渦」のアナロジーとして説明できると考えた。今日、量子論には複数の世界像を統合する<宇宙語>の趣き、宗教的な神に代る新しい<神>のおもかげさえ感じられる。 こんな考え方はどうだろう? 人間は宇宙と同じ成分からできている。だから宇宙の「記憶」は当然、わたしたちにも受け継がれているはず。もしかしたら人間の思考とは、刻々と進化する宇宙の「記憶」を人間語に置き換えたもの、そう、<思いだされたもの>なのかもしれない。 とすれば能勢氏の「遊図」は単に古代から現代に至る思惟の目録ではなく、わたしたちの地上語に置換された<宇宙語>の楽譜と考えられそうだ。そして、植田氏はその天の譜面をCGによって見事に聴き取り、掻き鳴らしてみせたのだ。 宇宙は本来、意味の羊水で満たされた海なのかもしれない。半ば忘れかけたその感覚をとり戻すこと。そしてもう二度と手放さないこと。原爆歴66年の今年、三浦半島の洒脱な美術館に示された新しい海図はわたしたちに、次なる世界への出航を誘いかけている。
      ◇
 「渦と記憶 能勢伊勢雄・植田信隆コラボレーション展」は25日(日)まで、カスヤの森現代美術館にて開催中。10~18時。月・火休館。電話046-852-3030。

筆者プロフィール
 いしかわ・みどり 芸術評論家、aica(国際美術評論家連盟)会員。90年代から美術、マンガ、文芸、書、思想などを横断する批評活動をつづける。著書に『空の臨書 松澤宥論序説』(駒ヶ根高原美術館、98年)。近作に「原爆・沖縄から視た<日本(敗)戦後美術>」『丸木美術館ニュース』第102号など。

写真=「渦と記憶展」会場(カスヤの森現代美術館提供)

【プロフィール】・【作家履歴】

能勢 伊勢雄

相互の横顔を語る
能勢伊勢雄


「人類とは、我らが惑星の高次の感覚、この星を上なる世界に結びつける神経、地球が天を仰ぎ見る眼なのだ。」かつて、ノヴァーリスは、このように断章の中に著した。この意味において、能勢伊勢雄氏は全き人類であると言える。太古に、諏訪湖が「天の真名井」と呼ばれ、その神渡る水面が天上界の全てを映し出す鏡であったように、能勢氏の眼は、アンダーグラウンドの底から突き出て、その極座標を持つ網膜に森羅万象を映し出そうとする一個の意志である。能勢を思い浮かべる時、私は、つい、このようなことを夢想してしまう。能勢氏は、数々の展覧会の企画への参画で著名な人である。『Another World』展(水戸芸術館)『龍の國尾道・その象徴と造形』展(尾道市立美術館)『X-color Graffiti in Japan』展(水戸芸術館)など枚挙にいとまがない。一方で写真、映画などビジュアルな世界でもアーティストとして活動している。最近では、若い頃から制作していた遊図と呼ばれるコンセプチュアルな図を展示することもしばしばである。私にはこの遊図がとても魅力的なのだ。
遊図は、ジャンルと時代を自由に横断しながらコンセプトを結び付けていくチャートである。当然ながら極めて広範な知識と強靭な編集力と一貫した強い意志を必要とする。そもそも、遊図とは、編集作業の精華なのである。松岡正剛氏が工作舎を立ち上げ、そこから発刊したオブジェクトマガジン『遊』。遊図の起源はそのあたりにあるという。その松岡氏の主催するISIS編集学校の師範を能勢氏がしているとなれば、何故このような世界を開示できたのかを納得していただくのは容易だろう。今回の展覧会は、能勢氏に「渦と記憶」をテーマに自由に遊図を制作していただいたものに私、植田がイメージを添えさせていただいた。蛇足という他はないのだが、コラボレーションの作業は、私にはとても楽しかった。#1から#4までが四大とエーテルと渦、#5から#7までが古神道と教派神道、#8から#10までが宇宙論、#11から#13までが哲学史の流れとメディアに出現する現代の悪の表現メディア・パラクレート。以下、音律と音階、形態学、神聖幾何学、生命史と一見バラバラなテーマは、渦をベースに執拗に編集されている。アーヴィン・ラズロは、宇宙の記憶について語り、ディヴィッド・ボームはその物理的システムを渦のアナロジーから説明しようとした。宇宙は、記憶を持つのかもしれない。この虚空に刻まれた渦の記憶を、この展覧会を通じて、是非ゆっくりとお読みいただきたいと思っている。能勢氏は、1947年岡山生まれ。岡山市にてライブハウス「ペパーランド」を主宰。写真を山崎治雄師に学ぶ。20代から映画を制作。代表作にドキュメンタリー『共同性の地平を求めて』がある。また、代表的な展覧会として倉敷市立美術館を中心とした岡山・倉敷市連携文化事業『スペクタクル能勢伊勢雄1968-2004』をあげることができる。(文:植田信隆)


Introduction of Iseo Nose by Nobutaka Ueda
 Novalis once wrote, “Humankind, we, have the highest senses on our planet, the nerves that join this planet to a higher world, the eyes with which the Earth looks at heaven.” In this sense, Nose Iseo is fully human. In ancient times, Lake Suwa was called ame no manai (the true well of heaven), and the surface of the water, which the gods were said to cross, was like a mirror that reflects all things in heaven. Iseo’s eyes are particles of will protruding from the underground world and reflecting everything in the retina through polar coordinates. This are the images that come to mind when I think about him.
 Nose is a famous person who has participated in organizing many exhibitions, including “Another World” (Mito Art Tower), “The Land of Dragon, Onomichi- Symbolism and Form” (Onomichi City Art Museum), and “X-Color Graffiti in Japan” (Mito Art Tower). He is also an artist who works actively in visual media such as film. Recently, he has been showing a series of conceptual diagrams called Yu-Zu (playful charts) that he has been making since he was a young man. I find these Yu-Zu quite fascinating.
 The Yu-Zu are charts that link concepts in a free way across barriers between different disciplines and historical periods. Naturally, the artist has to have an extremely broad range of knowledge, a strong will, and an exceptional editing ability to make them. The Yu-Zu are fundamental expressions of the editing function. Seigo Matsuoka founded a company called Kousakusha and began publishing an “object magazine Yu (play)”. This was the original site for Nose’s Yu-Zu. Nose was an instructor in ISIS edit school, managed by Matsuoka, so it is easy to understand why he was able to create this artistic world.
For this exhibition, I asked Nose to make Yu-Zu on the theme of “The Whirlpool and Memory” using his own ideas. Then I created an image to accompany each of them. This might seem like adding something unnecessary, like legs on a snake, but I have found this process of collaboration to be very enjoyable. No. 1 to No.4 present the four elements, ether, and the whirlpool; No. 5 to No. 7 traditional Shinto and sect Shinto; No. 8 to No. 10 theories of the universe; No. 11 to No. 13 the history of philosophy and an expressive media “paraclete” (counselor, intercessor) commenting on the evil that appears in the media. In these artworks, seemingly unrelated themes of rhythm and the musical scale, morphology, sacred geometry, and the history of life were edited and combined with reference to the whirlpool pattern. Ervin Laszlo spoke of the memory of the universe, and David Bohm explained his system of physics using the analogy of the whirlpool. The universe may have memories. I hope that this exhibition will help you to slowly read the memory of a whirlpool engraved in empty space.
 Nose was born in Okayama in 1947. He manages PEPPERLAND, a live-music club. He studied photography with Haruo Yamasaki and began making films when he was 20 years old. His best known work is a documentary, Seeking for Correlation(In Search of a Horizon of Community). One of his most important exhibitions was “Spectacle: Iseo Nose 1968-2004,” a joint cultural project organized by the cities of Okayama and Kurashiki and shown at the Kurashiki City Museum of Art.

植田信隆

相互の横顔を語る
植田信隆



今回の展示作品はCGと写真で構成されているが、植田氏は数多くの絵画作品を創っている。その数はゆうに美術館を一杯にするだけの量がある。彼の作品を理解するには、氏がこれまでに手掛けた膨大な量の絵画作品について語るのが最短コースである。絵具に蜜蝋を混ぜ、一気呵成に螺旋を描く作品を見せて頂いたことがあるが、その時、植田氏は「手の動きについてくるように絵具を調合している」ことを語った。それを証すかのように、キャンバス上には手の動きに追従した美しい螺旋が残されていた。絵具を揮発油で伸ばし、絵具に"やわらかさ"を与え、手の動きとシンクロさせて描かれたものだ。この"やわらかさ"が渦を考える時に重要な要素となる。硬化した世界では渦は現れない。渦は"やわらかさ"のなかで姿を顕し"感覚器官"として働き表面積を拡げながら"外界"を渦の中に巻き込み取り込むのである。地上の物質に宇宙辺縁から力を及ぼしているエーテル作用を取り込み、物質を形成・変容させる行為なのだ。それは母胎の中で人体の器官を形成する胎生学的な行為であり、"やわらかさ"のなかでのみ実現する"渦"の神秘である。このことはまた、絵画や彫刻、写真、工芸…にいたるまで、こと造形に係る総ての作家が知らなければならない、古代から語られてきた"造化の秘密"である。作家が身体を用い、地上素材(物質)の凝縮力を一瞬解き放ち、諸天体も視野に入れた環境(エーテル界)が与える諸力を受け止め、そこに変容過程として現れる形態を作品として"仮止め"する行為のことだ。人智学を通じて磨き上げられた植田氏の叡知が形態のなかに宿る造化の意味を読み取る。この時、宇宙が現在も私達に働きかけ形態のなかに潜象を留めるのである。そして、潜象が私達のなかにあるかすかな宇宙的記憶(アカシャ)を呼び起こす。この薄れゆく記憶を"想起"させる行為がアートの本質であると言っても過言ではない。植田氏はこれらのことを最も感じやすい"渦"という根源的な形態をテーマに選び、"やわらかさ"を与えカスタマイズした絵具でもって見事に成し遂げて来た。このような経緯を知れば、この展覧会のテーマに植田氏が「渦と記憶」を選ばれたことも納得出来よう。そして、今回のCGと写真で構成された植田氏の作品のなかにも、このようにして創られた感覚器官としての"渦"の姿が持ち込まれている。植田氏が"渦"を介して受け取ろうとしているアカシャな記憶が織り込まれた世界を感じていただければと思います。植田氏は、1957年生まれ。広島大学教育学部美術科を経てオーストリア国立ウィーン応用美術大学にてアドルフ・フローナー教授から絵画を習得。神戸芸術工科大学大学院研究生として高木隆司特任教授のもとで渦の実験と解析を行い、カオスが産みだす"渦"と人為に依って産みだされた"渦"の判別法を有史以来初めて確立した。このことは今後の複雑系アートやカオス系アートを扱う作家に大きな影響を与えることになる。「植田信隆」という作家の背景には、このような明確な蓄積があることが最大の魅力であり最も信頼できる点である。(文:能勢伊勢雄)


Introduction of Nobutaka Ueda by Iseo Nose
 Ueda’s work for this exhibition is created with computer graphics and photography, but he has produced enough paintings in the past to fill an art museum. The shortest route to understanding his work is to discuss the many paintings that he has made so far. In some of the paintings he showed me, he had mixed beeswax with paint and applied it rapidly in a spiral pattern. He said that he prepared the paint so that it could be more easily controlled by the movements of his body. The result was a beautiful spiral left on the canvas in the wake of his hand. The paint was thinned and softened with turpentine so it could be applied in synchrony with his hand movements. If we think of the nature of a whirlpool, this softness is an important element. A whirlpool pattern cannot appear in a solid world. It can only take form in soft materials, operating like a sense organ as it spreads out on a surface, absorbing and incorporating the outside world. The forming of a whirlpool is an act of forming and transforming matter, making use of the ether that affects matter on Earth from the outer edges of the universe. The mystery of the whirlpool that only appears in softness is like the embryological development that forms the organs of the body in the mother’s womb. It is related to the secret of creating form that has been spoken of since ancient times, something that must be known by all artists, whether they are engaged in painting, sculpture, photography, or crafts. The artist uses his body, momentarily releasing the compressed force of earthly elements (matter) and receiving powers granted by the environment, including the heavenly bodies (the ethereal world), to tentatively fix the form that appears in a transformational process as a work of art. It is possible to read the meaning of creating form in Ueda’s forms, which contain wisdom polished by Anthroposophy. The universe still works on us today, leaving latent images in material forms, and these latent images arouse faint cosmic memories (Akasha). It is no exaggeration to say that the act of reviving these fading memories is the essence of art.
 Ueda has chosen the primal form of the whirlpool, which gives the clearest sense of these cosmic phenomena, skillfully executing his paintings with customized, softened paint. If we are aware of this background, we can understand why Ueda chose “The Whirlpool and Memory” as the theme of this exhibition. The current CG and photographic works contain the form of the whirlpool as a sense organ made in this way. I hope that you will be able to experience the world containing Akashic records that Ueda has presented in the form of the whirlpool.
 Ueda was born in 1957. He studied painting with Adolf Frohner at the Academy of Applied Arts in Vienna, Austria after first graduating from the department of education of Hiroshima University. He has carried out experiments and analysis with professor Ryuji Takaki and succeeded for the first time in history in establishing a method of distinguishing whirlpools created artificially and those emerging from chaos. His work will probably have a great influence on artists dealing with complex and chaotic art. Nobutaka Ueda’s art is based on these great achievements. This is why it is so fascinating and trustworthy.

能勢 伊勢雄(のせ・いせお)略歴

1947 岡山に生まれる
1956 写真家・山崎治雄師に写真を習う
1971 短編映画集『フルクサス・フィルムズ』編集・監督
1973 馬場正義氏とデザイン事務所『あどりえBOW』設立
1974 Live House 『PEPPER LAND』設立・主宰
1975 映画『共同性の地平を求めて 68/75 荻原勝ドキュメント』編集・監督
1978 (-現在)松岡正剛氏が提唱した「遊学」をもとにする研究会『遊会』を開始
1988 (-現在)岡山県産業デザイン協会員
1989 (-95)備前市商工会議所主催『備前アートイベント』アシスタントディレクター
1992 水戸芸術館『ANOTHER WORLD』展連動企画
   『超越思考講座・アナザーワールドへのプロローグ』企画ならびに講師
1993 水戸芸術館CD book『Prologue to ANOTHER WORLD』編集ならびに収録
1994 水戸芸術館『ジョン・ケージのローリーホーリーオーバーサーカス』展の3企画
    ならびに映像作品『フルクサス・フイルムズ』がJ.ケージのメソッドにより上映される
1995 水戸芸術館美術セミナー『現代美術のABC+D』の講師
   『山形国際ドキュメンタリー映画祭'95』にて映画作品『共同性の地平を求めて』が選出上映される
1998 岡山県立美術館『岡山で創られた映画』に映像作品出品
2000 尾道市立美術館『龍の國尾道・その象徴と造形』展監修、同展関連シンポジウムにパネラーとして参加
2001 実験映画の大回顧展『アンダーグラウンド・アーカイブス1958→in Kobe Kyoto Osaka』で映像作品が選出上映される
2002 岡山県主催『現代作家の眼アートウェーブ岡山・巡回展』写真・映像作品出品
    松岡正剛主宰『ISIS編集学校』師範
2003 勝央美術文学館『高梨豊写真展』企画・監修
2004 岡山・倉敷市連携文化事業『スペクタル能勢伊勢雄1968-2004』展開催
    (-05)広島市現代美術館「松澤宥と九つの柱-九相の未来-パリニルヴァーナに向かって」展に作品出品
2005 水戸芸術館『X-COLORグラフィティ in Japan』企画
    横浜トリエンナーレ2005『ストリートにおける表現の可能性』のパネラー
2006 (-現在)美学校『最終美術思考工房 -未来への軌跡-』講師(神田)
    Galeria Puntoにて『PORTOGRAPH 能勢伊勢雄 写真展』開催(岡山市)
    岡山市デジタルミュージアム主催講演会
   『市民による美術展実現のための方法論-デジタル・ムネモシュネによるデジタル・ミュージアムの可能性について-』講師
    中国デザイン専門学校フリーゼミ講師
    GALLERY ARTE 『能勢伊勢雄個展「遊図」』(丸亀)
    第44回岡山市芸術祭『アート・プログラム』出品(岡山市立市民病院)
    岡山県主催『コラボレーション・ポエム 2006展』出品
    Photographers' Gallery企画 『能勢伊勢雄写真展「PORTOGRAPH」』展
    ならびにIKAZUCHIにて 『スペクタクル能勢伊勢雄1968-2006』展を同時開催
2007 豊田市美術館『宇宙御絵図』展に写真作品を出品
    Gallery toaru『理想宮』展に写真作品「MORPHOLOGY」シリーズを出品(倉敷)
    Gallery 360°『松澤宥一回忌』展に写真作品を出品(東京)
    Biwako Biennale 2007にて正式レジデンッ作品J.P.テンシン監督『迦具土』の原作・監修並びにトークレクチャー
2008 Gallery ASK?『渦と記憶』植田信隆氏とのコラボレーション(東京)
    第63回文化庁芸術祭参加選定作品CD book JINMO『ASCENTION SPECTACLE』企画制作・執筆
    Galeria Puntoにて『渦と記憶』巡回展開催(岡山市)
    BankART Studio NYK『倉敷芸術科学大学ヨコハマゼミ』アーティストトーク講師
2008 ギャラリー册『ルドルフ・シュタイナーと芸術』展に写真・遊図を出品(東京)
    同展関連シンポジウム『シュタイナー芸術を生きる』にパネラーとして参加
    Galeria Punto『渦と記憶』植田信隆氏とのコラボレーション岡山巡回展
    出石まちかどギャラリー『6birds barked in the park』にて出張Video Hacking実施
    伊豆の2会場で開催された『あの時代のふたつの映画』上映会に『共同性の地平を求めて』が上映。
    (併映作品は土方鉄人監督『特攻任侠自衛隊』)
2009 ギャラリー册『五感のユートピアを求めて シェーカーからバウハウスへ、アスコーナ、そしてドルナッハ
    -環境と芸術のコロニー-(共同体)の起源と現代-』展に映像作品を出品(東京)
    アートフェスタ那須2009『山のシューレ』に映画『共同性の地平を求めて』上映ならびに講演
2010 九州大学大学院『リベラルアーツ講座』講義
   上海国際展『ART and ENVIRONMENT』(上海M-50 Shun Art Gallery)出品
   アートフェスタ那須2010『山のシューレ』講演決定
                                              等多数          

著書、共著及び執筆文献
『スペクタル能勢伊勢雄1968-2004』(和光出版刊) .『サイバーレボリューション』(第三書館刊) .『E』(ノイプロダクト出版刊).『Rock Magazine』編集・執筆.『ジ・オウム-サブカルチャーとオウム真理教』(太田出版刊) .『観想の空間』(尾道市美刊).『龍の國尾道・その象徴と造形』(尾道市美刊).『X-COLOR GRAFFITI IN JAPAN』(水戸芸・FOIL刊).『photographers' gallery press no.5』(pg刊)に岡山市デジタルミュージアムの可能性を探る「記憶のトータルリコール」執筆.『山形国際ドキュメンタリー映画祭'95』執筆 .DVD『INSIDE OUTSIDE』(UPLINK刊)インナーノーツ .CD book『Prologue to ANOTHER WORLD』(水戸芸術館)
                                              等多数

植田信隆(うえだ・のぶたか)略歴

1957 広島市に生まれる。 
1979 広島大学教育学部美術科卒業
第四回ヒロシマルネッサンス美術協会展(広島県立美術館) 審査委員特別賞を受賞
1980 アーティストユニオンシンポジウム(東京都立美術館)
1991-1992 オーストリア国立ウィーン応用美術大学(Hochschule für Angewandte Kunst in Wien)にて
アドルフ・フローナー( Adolf FRHONER )教授の絵画クラスに学ぶ。( この間、広島国際文化財団奨学生 )
1993 植田信隆ウィーン留学記念展(広島オーストリア協会本部/広島)
日仏会館ポスター原画コンクール展(渋谷パルコpart2/東京) 出品作品が同会館ポスターに採用
1994 個展「ウィーン以後」(日辰画廊/東京)
1995 個展「キトリニタス/黄色化」及び「セレクション1995から1996へ」(かねこ・あーとギャラリー/東京)
1996 個展「エンテレケイア/根源力」(かねこ・あーとギャラリー)、 第四回公募「広島の美術」(広島市現代美術館)
   「今を生きる」(牛渕ミュージアム/愛媛県温泉郡牛渕町)
1997 個展「ウルフォルメン/原形態」及び「セレクション1997」(かねこ・あーとギャラリー)
       「21世紀を考える」(牛渕ミュージアム)
1998 個展「オプシスとフュシス/光輝と質量」(ギャラリー白/大阪),「観相の空間」マンダラ・尾道・曼荼羅(尾道市立美術館)        
1999 個展「乱流の結晶学」(かねこ・あーとギャラリー), ARSの会(代表 高木隆司)において「乱流の結晶学」について発表
2000 個展「織り込まれる流れ運動」(かねこ・あーとギャラリー) 
    KATACHI U SYMMETORY 国際シンポジウム(筑波大学会館ギャラリー)       
2001 個展「UZUME」(かねこ・あーとギャラリー)
2002 個展「 収縮/拡散/反転」(Alternative Art Space パラグローブ/東京),「広島の絵画110人」 (福屋八丁掘本店/広島市)
2003 個展「不穏な原子核ベクトルモデルたち」(かねこ・あーとギャラリー)同展に松澤宥による賛助作品「ヒロシマから59年」を展示
   S L S展 (ギャラリーアートサロンⅡ/千葉市) 出品作家/金子博之、坂本将志、城下万奈、神彌佐子 曽根光子、高田淳、
    たべけんぞう、花田伸、平井正義      
「九つの柱」(松澤宥、伊丹裕、若江漢字、宗田光一、佐倉密、岡崎泰弘、他によるコラボレーション作品集)出版記念展
(ギャラリー360°/東京)
2004 個展「風を蒔いて旋風を刈る」(アートスペースキムラ ASK ?/東京) 同展に松澤宥による賛助作品3点を展示
   「スペクタクル能勢伊勢雄1968-2004」(倉敷市立美術館)において 松澤宥、能勢伊勢雄とのコラボレーション作品
   「消滅するヒロシマに捧げる九つの詩」を出品
2004 「松澤宥と九つの柱 ―九相の未来― パリニルヴァーナに向かって」(広島市現代美術館/2005年まで)
    出品作家/松澤宥、能勢伊勢雄、新見隆、赤土類、春原敏之、河津紘、小林起一、小野和則、若江漢字、たべけんぞう、
    宗田光一、伊丹裕、佐倉密、清家新一、岡崎泰弘、他
2005 神戸芸術工科大学大学院研究生として高木隆司特任教授のもとで渦の実験と解析を行う(2006 年まで)。
2006 伝統文化における文様国際会議ISKFA 06 Japan (大阪大学) にて論文「世界の歴史的渦巻き文様の解析」を高木隆司と
    共同で発表, ギャラリーG/広島に於いて開催された「黄金比の鐘楼 日詰明男 個展」を企画 
2007 個展「円転螺廻 ―追悼 松澤宥―」(かねこ・あーとギャラリー)
    長野県諏訪郡下諏訪町泉水入瞑想台にて松澤宥一周忌に際し、空海著「声字実相義」頌偈を朗読
2008 Gallery ASK?『渦と記憶』能勢伊勢雄氏とのコラボレーション(東京)
   ギャラリー册『ルドルフ・シュタイナーと芸術』展に写真・遊図を出品(東京)
   同展関連シンポジウム『シュタイナー芸術を生きる』にパネラーとして参加
Galeria Punto『渦と記憶』植田信隆氏とのコラボレーション岡山巡回展
2010 Gallery ASK?『三声のモナド-佐藤慶次郎の思い出に』(東京)

著書、共著及び執筆文献
植田信隆 作品集1996-1997 「自己組織化するカオス」を自費出版、<「マンダラ」―知と生命のネットワーキング―>を観相の空間」マンダラ・尾道・曼荼羅 展カタログに執筆.植田信隆 作品集1997-1999「乱流の結晶学」を自費出版、自著<開放系 非平衡 自己触媒>を掲載.「九つの柱」(松澤宥、伊丹裕、若江漢字、佐倉密、他によるコラボレーション作品集/360°グラフィックス).「消滅するヒロシマに捧げる九つの詩」(松澤宥、能勢伊勢雄とのコラボレーション作品集/アカデメイア).<能勢伊勢雄 ― その変容する多面体に映える精神(こころ) ―>を「スペクタクル能勢伊勢雄1968-2004」展カタログ(和光出版)に執筆. 植田信隆 作品集2000-2003 「非線形性モダン」 ( 絵画とコンピューターグラフィックスによる作品集 )を自費出版、自著<風を蒔いて旋風を刈る>を掲載.“Analysis of Historic Spiral Patterns in the World "Forma Vol.22(形の科学会編,Scipress/tokyo)高木隆司との共著